元占い師と読み解く人生相談室

元占い師の視点からお悩み鑑定

【当たる占い】は本当に【当たる】のか?良い占い師の見分け方

概要
【当たる占い】と宣伝している【占い】について、元占い師の視点から解説します。また、良い占い師の見分け方についてもご紹介。

 

こんにちは。
とある占いサイトに1年半ほど在籍していた元占い師ほろまるです。

 

対面であれ電話・メール占いであれ、せっかく占うなら評判のいいところで占いたいですよね。

とは言え、ネットやクチコミで【当たる!】と言われている占いが本当に【当たる占い】なのか疑問に思う方もいるのではないでしょうか。

 

今回はそんな【当たる占い】について、元占い師の視点から解説します。

 

【必ず当たる】占いは存在しない

結論から言いますと、必ず当たる占いは存在しないというのがわたしの見解です。 ただ、占う内容によっては【当たる】確率が変わるものもあると考えています。

つまりは、 

内容によっては【当たる】と感じやすい占いは存在する

ということですね。

 

では、【当たる】と感じやすい占いは何なのか。

それは、相談者様の性格や過去の経験談というものです。

 

「あなたはこれまで自分以外の誰かを優先してきましたね」
「人に言えない恋の経験があるのでは?」
「幼少期、足に大きな怪我をしましたか?」

自分の性格や過去の経験について占い師からの言葉に心当たりがあれば、「すごい! 当たってる!」とワクワクした気持ちになりますよね。ただ、相談者様の性格や過去の経験を読み解くことはそれほど難しいものではないのです。

話術のひとつであるコールドリーディングを用いることで、初心者でもある程度【当たる】と思わせる結果を届けることができます。

 

コールドリーディングとは、事前に詳しい情報がない状態で相手の外観・会話や動作を観察し、その上で「あなたは〇〇ですね?」とすべてを分かったように伝える話術です。

 

「わたしはあなたのことならなんでも知っている」とでも言いたげな自信満々な態度を示されれば、不思議と「言われてみるとそうかもしれない……」という気持ちが生じてきますよね。

例を挙げるなら、シャーロック・ホームズが後に相棒となるワトソンを元軍人だと見抜くシーン。これもまたコールドリーディングのひとつとも言えます。

もちろん、ホームズが自信満々な態度をわざととっているわけではないでしょうし、当てずっぽうではなく真実を言い当ててはいるのですが、イメージの参考にはなるでしょう。 

 

つまりコールドリーディングの話術を用いることで、【当たる占い師】であると相談者様に感じてもらうことも可能だというわけです。

 

 「じゃあ、占い師は当てはまりそうなことを適当に言っているの?」

そうした疑問も芽生えるかもしれません。わたしの答えは、【必ずしもそうではない】です。

そして、【必ずしもそうではない】と当てはまるかどうかが、【良い占い師】の判断基準となるでしょう。

 

【良い占い師】を見分けるためには

 コールドリーディングは初心者でも難しくはないとお話しましたが、だからこそ熟練度によってその正確さが変わってくるのは当然と言えます。

高い熟練度であればあるほど、例えば全く同じような悩みを抱える相談者様についても、それぞれが持つ価値観や環境によって全く別の読み解き結果を届けることも可能でしょう。

 

占いの相談内容は一語一句同じものはありませんが、やはり共通点も多くあります。不倫や片思いなど似た境遇にあれば、抱く悩みが似通っていてもおかしくはありませんからね。

これまでの占い師としての経験から言わせると、熟練度が低い占い師であればあるほどに、相談者様個人ではなく相談内容から読み解いていく傾向にあるように感じます。

例えば、

  • 復縁で悩む人は、焦りから空回りしている人が多い
  • 人間関係で悩む人は、自分の意見を伝えることが苦手な人が多い

このように、【だいたいの人に当てはまる傾向】だという認識で相談者様を読み解いていくわけです。ど素人が心理学の専門書を読みながらカウンセリングするようなものですね。

 しかし、どんなに似た悩みを抱いていたとしても、それを解消するための方法は価値観や環境によって大きく変わっていくでしょう。

 この点を理解しているかどうかが、占いの【当たる】可能性をさらに高めていくのです。

 

占いとはその人の現状や過去を読み解くことが目的ではなく、その先の未来を切り開く力になれるかどうかが重要です。

であれば、相談者様の考え方や行動傾向、これまでの経験などの理解度によってアドバイスの正確さが大きく変わってくるのは当然です。

つまりは、「あの占い師のアドバイス通りにやったら、占い結果のとおりになった!」という実体験にもつながる可能性が高まっていくとも言えましょう。 

 

horo-s.hatenadiary.com

 

以前、上記の記事でもお話したのですが、

どれほど良い占い結果や未来が読み解けたとしても、未来永劫その結果が保証されるわけではありません。導き出された結果を実現するためには、その結果を得た本人の行動に委ねられるものでもあるのです。

だからこそ、しっかりと相談者様のことを理解した上で、

「あなたは〇〇の傾向にあるみたいだから、〇〇してみると良い」

といったオーダーメイドのアドバイスをくれるかどうかに着目して占い師に向き合ってみるといいでしょう。

それが、【良い占い師】を見分ける基準のひとつになるはずです。

 

占術を熟知しているかどうかもポイント

お話してきたように占いは心理カウンセリング的な面もありますが、もちろん占術を用いて読み解いていくものでもあります。

コールドリーディングだけではなく、得意の占術や独自の手法によって導き出された結果から相談者様のことをしっかり読み解いていく技術があるかどうかも、【当たる】占いには大切なものです。

 

分かりやすくタロットで例えますと、同じカードが導かれたとしても、占い師によるカードの解釈の違いによって結果が異なってくる、というもの。

もちろん、占い師が異なれば同じカードであっても読み解き結果が異なることは珍しいことではなく、いわば当然でもあるのですが。とは言え、導かれたカードの意味だけを伝えるだけならば相談者様が自分ひとりでタロット占いをすることと同じです。

 

「なぜ相談者様にこのような占い結果が導かれたのか」

相談内容を深掘りし、知識や技術によって【占い】を【有益なもの】にできるかどうか。これが【当たる占い】を実現する力のひとつであり、【良い占い師】と呼べるひとつの要素です。

 

ただ、スピリチュアルな世界が全て科学で証明できないように。少しの情報だけで未来をぴたりと言い当てる占い師も存在します。それが偶然であるのか否かは誰にも証明ができませんし、もしそんな占い師に出会ったならば幸運だと言えるでしょう。

自分にピッタリの占い師と出会う為の参考になれば嬉しいです。

 

今回はここまで。